かつては成長株として個人投資家に人気のあったFPG(7148)ですが、成長が鈍化したということで、今では普通の高配当株になってしまいました。当社は、SPCを活用して船舶や航空機に投資して海運会社や航空会社にリースするスキームを組成して、SPCへの出資金を小口化して投資家に販売することで手数料を稼ぐビジネスモデルで急成長してきました。会計事務所をはじめ、地銀や証券会社などの販売ルートを確立したことで、新商品を組成すれば完売するという好循環が生まれました。
当社の販売するオペレーティングリース商品のメリットは、課税の繰り延べです。政府が企業の国際競争力を確保するため、法人税の実効税率の引き下げを段階的に進めていますが、そうなると利益を将来に繰り延べた方がトータルでは税金を減らすことができます。しかし、このメリットを得るためには、購入企業が利益を出していることが必要となりますので、景気が悪くなり利益が出なくなると、販売が難しくなるのではないかと思われます。
成長が鈍化したは言っても、2017年9月期の業績予想では売上高が前期比+12.4%、当期純利益が前期比+9.3%となり、それなりに成長を続けています。それでもPERが10倍台ですから、僕は割安だと思っているのですが、一度失われた人気はなかなか回復しないようです。
4月14日には第2四半期の業績予想を上方修正しました。通期予想は変更しませんでしたが、投資家からの需要は依然として旺盛なようで、世界経済の混乱などがなければ通期の上方修正も期待できます。たまたま買い増した後に上方修正が発表され、本日の株価が6.57%の上昇となったことはラッキーでした。
主な指標(4月17日現在)
株価 957円
時価総額 904億円
予想1株配当金 37.15円
予想PER 10.76
実績PBR 4.86
配当利回り 3.88%
*データは四季報オンラインより引用