キヤノン(7751)の2018年12月期決算が1月30日に発表されました。結果は、売上高は前期比▲3.1%、当期純利益は前期比+4.5%と、減収増益となりました。
出典:当社決算短信
売上高のセグメント別内訳を見ると、イメージングシステム部門が大きく足を引っ張っていることがわかります。イメージングシステムの中心はカメラとインクジェットプリンターですが、いずれも市場規模の縮小が指摘されている分野です。これらの分野は新興国で数を伸ばすか、高付加価値化による利益率の向上しかないと思います。
産業機器が伸び悩むのはやむを得ないとは思いますが、メディカルシステムはこれからの成長を期待しているだけに、今回は物足りない結果に終わりました。
出典:当社決算短信
2019年12月期の業績予想は、売上高は当期比▲1.3%、当期純利益は当期比▲5.0%と、減収減益となっています。これは、主として業績予想の前提となる為替レートについて、米ドル105円、ユーロ125円と、いずれも約5円の円高を予想しているためです。
言い換えると、為替レートの影響を除いてみても、ほぼ横ばいの業績予想ということになります。
出典:当社決算短信
期末配当金は80円で年間配当金は前期と同じ160円となりました。想定の範囲内ではありますが、四季報予想では年間配当金予想が160~165円と少し幅があっただけに、少し残念な結果でした。
出典:当社決算短信
今回の決算発表を受けて、四季報予想が更新されました。これによれば、2020年12月期も厳しい結果を予想しています。
出典:四季報オンライン
緩やかでももう少し成長することを期待していましたが、配当金が変わらなければ、長い目で見ていきたいと思います。