キヤノン(7751)の2019年12月期第1四半期決算が発表されました。結果は売上高が前期比▲10.0%、四半期純利益が前期比▲45.2%と大幅な減収減益となりました。
この厳しい経営環境を踏まえて、業績予想も下方修正されました。
内容自体はすでに4月18日の日経新聞に出ていたものとほぼ同じでしたので驚きはありませんが、そもそもこうした情報が事前にリークされることに疑問を感じてしまいます。
セグメント別売上高を見ると、全セグメントで減収となっていますが、デジカメやプリンターなどのイメージングシステムと半導体露光装置やFPD露光装置、有機ELディスプレイ製造装置などの産業機器で特に大きく減収となっています。
デジカメ市場の縮小や企業の投資抑制など、経営環境は厳しいものがあり、今後も業績も予断を許さないと思います。ただ、業績予想の想定為替レートが米ドル105円、ユーロ125円と円高を想定していますので、為替レートが現在の水準を維持してくれれば、上振れる可能性はあります。
当社は配当予想を発表していませんが、通期予想のEPSが185.23円で昨年の年間配当金が160円でしたので、この調子でいけば減配はなさそうです。当社は30年以上にわたって減配したことがないようですので、余程のことがない限り減配はないと思っています。
最近回復基調にあった株価は、先週の日経新聞の記事をきっかけに下げに転じていますが、安定して配当金を受け取れるのであれば、目先の株価は気にせず、じっと業績の回復を待っていたいと思います。