たむたむの配当金生活への道

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働く世代の負担は日本が世界一!?

Yahoo!ニュースで見つけましたが、共同通信から、「働く世代の負担、日本が世界一 国連統計、少子高齢化が影響」という記事が配信されていました。

 

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出典:Yahoo!ニュース

 

 

国連経済社会局によると、65歳以上の人口に対する2564歳の人口の比率を示す「潜在扶養率」が、日本は世界最低の1.8を記録したそうです。つまり、今の日本は働く世代1.8人で1人の高齢者を養っていることになります。

 

 

 

 

 

 

 

しかも、少子化と寿命の伸長でこの数字はこの先ももっと悪化していくことが予想されます。今でも税金や社会保険料の負担で大変で、しかも自分達の老後は不安だというのに、この先日本は一体どうなってしまうのか、心配になります。

 

 

寿命が伸びること自体は悪いことではありませんが、問題は少子化です。出生率が低下して出生数が減少し、その結果子供を産める世代の女性の数が減って出生数が減少するという悪循環に陥っています。

 

合計特殊出生率は、2005年までは一貫して下がり続け、1.26まで低下しましたが、2017年は1.43と少し回復しています。しかし、人口を維持するために必要な合計特殊出生率2.07と言われていますので、人口を維持する水準には程遠い状況です。

 

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出典:内閣府「令和元年版少子化社会対策白書」

 

出生数のグラフを見ると、出生数は右肩下がりではありますが、1947年から49年の一次ベビーブームの後、1971年から74には第二次ベビーブームが起こり、その期間の前後は出生数が増えています。しかし、そこから25年前後経過した1990年代の終わりやそれ以降にそのような山はありません。

 

 

1990年代半ばは就職氷河期と言われた時期です。多くの若者が正社員として就職できず、非正規で働くことを余儀なくされ、その多くは未だに非正規のままだと言います。

 

 

価値観の多様化や女性の社会進出によって出生率が低下した面もありますが、本来出生数が増えるべき時期に増えなかったことの大きな理由は、就職氷河期における若者の就職難だったのではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

当時はバブル経済が崩壊し、企業がリストラを進めていた時代でした。しかし解雇は簡単にできないことから、まずは採用の抑制によって人員調整を行う企業が多くありました。

 

そのため、景気の落ち込み以上に新卒採用絞られ、当時の若者が割を食ってしまったわけです。その結果、その時代にリストラに遭わずに済んだ世代が悠々自適の年金生活をして、その時代に割を食った世代が、格差社会で苦しみ、そのツケが少子化の加速という形で社会全体に影響を及ぼしていると言えます。

 

 

下のグラフによれば、国連のデータとは年齢層の範囲が異なりますが、生産年齢人口(15歳~64歳)の老年人口(65歳以上)の比率は、2018年には2.12ですが、2030年には1.85に低下すると予測されています。

 

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出典:内閣府「令和元年版少子化社会対策白書」

 

 

僕も世代的にはロスジェネ世代に当たります。僕は運よく就職できましたが、安易に新卒採用を絞って帳尻を合わせようとする企業の姿勢に対しては、当時強い疑問を感じていました。

 

言い方は悪いですが、当時は先のない年長者を一人クビにすれば、新卒を2~3人は採用できるのではないかと思っていましたし、そうしないことの社会的ロスは非常に大きなものだと感じていました。

 

 

もちろん、ロスジェネ世代の就職難だけが少子化の原因ではなく、あくまで一時的な要因でしかありませんが、深刻な少子化の問題を考えながら、ふと以前感じた世代間格差の理不尽さを思い出したので記事にしてみました。