J-REITの勢いが止まりません。東証REIT指数はきれいな右肩上がりのトレンドとなっていて、リーマンショック以降の最高値を更新し続けています。
出典:株探
そのため、J-REITの分配金利回りが低下してきています。分配金利回りの上位20銘柄を見ると、1位のいちごホテルリート投資法人(3463)が7.39%と突出していますが、2位以下は5%台で、10位のスターアジア不動産投資法人(3468)ですでに4%台となっています。
出典:JAPAN-REIT すべての投資家のための不動産投信ポータル
ただ、いちごホテルリートの分配金利回りは、このサイトでは2020年1月期の予想分配金4,700円の2倍を予想年間分配金として計算されており、しかも2020年1月期の予想分配金は、ホテルビスタプレミオ京都の譲渡益約6.6億円が計上されることにより、当初の予想分配金3,147円から上方修正されたものなので、当法人の実力を適正に示しているとは言えませんので注意が必要です。
少し前までは分配金利回りが6%以上の銘柄がごろごろしていただけに、4~5%台では利回りでの株式に対するJ-REITの優位性を感じにくくなってきました。だって、JTの配当利回りが6.99%ですからね。
今はマイナス金利で機関投資家にとっては運用難である一方、REITにとっては調達コストが低く、さらに不動産価格は上昇を続けているため物件を売却すれば譲渡益を計上して分配金が一時的に跳ね上がるという大きな追い風が吹いています。
しかし、一旦経済が逆回転を始めると、不動産の評価額が低下すればリファイナンスが難しくなり、やむを得ず物件を売却すると売却損を計上して分配金が吹っ飛んでしまうということがありえます。
当面そんなことにはならないかもしれませんが、利回りでのREITの優位性がなくなりつつある今、REITへの投資比率をさらに下げようか、そうした場合その分をどうするか悩んでいるところです。