東証一部上場の不動産デペロッパーであるタカラレーベンがスポンサーの総合型REIT、タカラレーベン不動産投資法人(3492)の2020年2月期決算が発表されました。
目次
損益及び分配金の概要
損益の概要ですが、営業収益は前期比+5.5%、当期純利益は前期比+5.4%と増収増益、EPUは3,694円で前期比▲992円と大きく減少しました。
出典:当社決算短信
1口当たり分配金は3,689円で前期比▲991円と大きく減少しました。EPUが減少したので当然ですね。なお、前期は保有資産の売却益を計上していて、当期は期中に増資をして投資口数が増えたため、EPU及び分配金が減少しています。
出典:当社決算短信
2020年8月期及び2021年2月期の運用状況の予想は、次の通りとなっています。いずれの期もEPUは2,996円、分配金は3,000円としています。2019年8月期の決算発表では、2020年8月期の予想分配金は3,100円でしたので、下方修正されています。
出典:当社決算短信
中期分配金目標の進捗状況
当法人は中期的な巡航分配金目標を3,500円としています。
新型コロナウイルスの影響は一過性と想定し、中期目標の水準は維持、内部成長のみで3,300円、PO等を伴った外部成長を加味して3,500円を目指すとしています。
出典:当法人決算説明会資料
株価及び分配金利回り
当法人も他のREITと同様、コロナショックで株価は大きく下落しています。ただ、3月19日に最安値59,700円を付けてからは回復基調にあります。
本日(4月14日)の終値が81,300円で、今後1年間の予想分配金が6,000円なので、予想分配金利回りは7.38%です。
当法人は総合型REITですが、ポートフォリオの用途別比率はオフィスが56%で最も大きく、商業施設その他20%、住宅14%、ホテル11%となっています。最近ホテルを増やしてきましたので、今後しばらくは足を引っ張りそうです。
【ポートフォリオの用途別比率】
出典:当法人ウェブサイト
むすび
当期決算は無難な結果でしたが、来期以降の予想については若干下方修正されたものの、まだコロナの影響をほとんど織り込んではおらず、さらに下方修正されるリスクはありそうです。
ただ、オフィスと住宅は相対的に影響が小さいと考えられますので、ホテル系や商業系のような大きなダメージはないでしょう。
この環境で分配金利回り7.38%が高いか安いかは意見が分かれるところだと思いますし、僕も自信を持ってお勧めする銘柄ではありませんが、保有額が少ないので、とりあえず放置したいと思います。
*この記事はあくまで僕の個人的な見解なので、投資判断は自己責任でお願いします。