たむたむの配当金生活への道

草食系投資家のたむたむが、高配当株への投資で夢の配当金生活を目指します。

高配当株が減配したときの考え方

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自分が保有している高配当株が減配や配当予想の下方修正を発表した時、どう考えればいいかまとめてみました。

 

新型コロナウイルスの影響で今後業績予想や配当予想の下方修正や来期の配当予想を減額するケースがこれから出てくると思いますので、あらかじめ考え方を整理しておけば、慌てることはないと思います。

 

 

どんなときも選択肢は3つしかない

高配当株が減配等を発表すれば、一般的には株価が大きく下がってしまうので、その時点でどうしようもないところもありますが、取り得る選択肢は、①売る、②買う、③何もしない、の3つしかありません。

 

そこで、まずこの3つの行動がどのような考えを前提にしているかを考えてみます。

 

売る

保有株を売る行動の背景には、配当収入を期待していたのに配当収入が減ってしまうことに失望したり、減配による株価の下落で損切ラインに達して処分したりすることなどがあるでしょう。

 

買う

保有株を買う(買い増す)行動の背景には、減配の原因となった減益の理由が一時的な要因であり、長期的な目線で見れば株価が割安になったという判断があるでしょう。

 

何もしな

何もしない背景には、②に近い面もありますが、減配の原因となった減益の理由が一時的な要因であり、いずれ利益も配当も回復するだろうと考え、静観するという判断があるでしょう。

 

 

保有するに至った前提条件を確認する

 どのような行動を選択するかを考える前に、まずはその銘柄を保有するに至った前提条件を再確認する必要があります。

 

その上で減配という事実を踏まえ、前提条件が崩れたと言えるかどうかを判断することになります。

 

そして、前提条件が崩れた場合には、売ることを選択し、前提条件が崩れたとは言えない場合は、何もしない買い増すことを選択するべきでしょう。

 

では、ここでいう前提条件とはどのようなものでしょうか?

 

簡単に言えば、その銘柄に何を期待し、なぜ買ったのかということになりますが、高配当株について言えば、概ね次のようなことが考えられるでしょう。

 

〇利益の成長は期待できないが、長期にわたって安定的な配当が期待できる

〇長期的に利益と配当の成長が期待できる

景気変動に応じて利益は変動するが、長期にわたって安定的は配当が期待できる

景気変動に応じて利益は大きく変動し、配当金も変動するか、長期で均せば高い配当利回りが期待できる

〇長期的には衰退産業だとは思うが、当面は安定的な配当が期待できる

 

つまり、利益の変動と配当方針についてどのような想定をしてその銘柄を購入するかということになります。

 

 

 

 

 

利益の変動パターンと配当方針の分類 

高配当株に限らず、利益の変動パターンは、①成長トレンド②ディフェンシブ③景気敏感④衰退トレンド、と大きく4つのパターンに分けられます。

 

また、配当方針については、①安定配当、②利益連動配当、③その他(その中間)の3つのパターンに分けられます。また、ここでは①安定配当の中には、長期非減配、累進配当、定額配当なども含めて考えています。

 

このように、利益の変動パターンと配当方針から、保有する銘柄の前提条件を明らかにしておくと、次の行動がとりやすくなります。

 

例えば、利益の変動パターンが景気敏感で、配当方針が利益連動配当の場合、短期的な変動は想定内ということになります。もちろん想定を超える赤字が出た場合などは別ですが。

 

また、利益の変動パターンがディフェンシブで配当方針が安定配当の銘柄が減配を発表した時は、よほど合理的な理由がない限り、前提条件が崩れたので売らざるを得ないでしょう。

 

いずれにしても、何か想定外のことが起こったとき、それが一時的なものか構造的なものかを判断する必要がありますし、それを踏まえた上で前提条件が崩れたかどうかを判断する必要があります。

 

逆にそうした判断に必要な情報開示のない企業は不誠実だと言えるでしょう。

 

減配リスクをできるだけ避けるための銘柄選択法についてはこの記事をご覧ください。

 

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むすび

この記事は、利益の変動パターンと配当方針を中心に保有の前提条件を明らかにして、減配の要因が長期的または構造的なものであれば、前提条件が崩れたと判断してその銘柄を売り、一時的な要因で許容可能であれば、前提条件が崩れたとは言えないと判断して、何もしない、あるいはさらに割安だと考えれば買い増すことも考えられると説明してきました。

 

そこに付け加えることとして、上でも少し触れましたが、企業の情報開示の姿勢も重要だと考えます。

 

過去にこんなことがありました。

2018年のことですが、サムティが増配を発表した後にライフ・オファリングを発表し、希薄化のために実質減配となった件です。

 

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長期保有を考えるのであれば、情報開示の姿勢が誠実な企業でなければ難しいと思います。

 

今後厳しい企業業績が発表されると思いますが、今後の投資判断の参考にしていただければ幸いです。

 

なお、この記事はあくまで僕の個人的な見解を示したものなので、くれぐれも投資判断は自己責任でお願いします。