たむたむの配当金生活への道

草食系投資家のたむたむが、高配当株への投資で夢の配当金生活を目指します。

高配当株投資で重要な3つの指標、「配当利回り、PER、配当性向」の密接な関係

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高配当株投資で特に意識される指標に、配当利回り、PER、配当性向がありますが、この3つの指標の関係について考察してみたいと思います。

 

配当利回り、PER、配当性向の定義

配当利回り

配当利回りとは、株価に対する配当金の利回りで、

配当利回り=(予想)年間配当金÷株価

となります。

通常、銘柄分析をする際には予想配当金を使います。

配当利回りが高い銘柄が高配当株と呼ばれますが、高配当株投資においては、銘柄選択の出発点となるのがこの配当利回りでしょう。

 

PER

PERとは、株価が1株当たり当期純利益(EPS)の何倍かという指標で、

PER=株価÷(予想)EPS

となります。

PERも通常は予想EPSを使って計算します。

PERは利益に対して株価が割高かどうかを測る指標ですが、一般的には成長性が低い銘柄はPERが低く、成長性の高い銘柄はPERが高くなる傾向にあります。

 

配当性向

配当性向とは、配当金総額が当期純利益に占める割合で、

配当性向=配当金総額÷当期純利益

となります。

ただし、配当金総額、当期純利益とも株数で割っても同じですので、

配当性向=1株当たり配当金÷EPS

と表すこともできます。

配当性向が100%を超えるとタコ足配当となり、一般的には配当性向が低いと健全、100%に近いと減配リスクが高いと言われています。

配当性向の解釈については、僕は少し違う考えを持っています。こちらの記事で触れていますのでご覧ください。

 

www.tamtam-dividend.xyz

 

 

 

 

 

配当利回り、PER、配当性向の関係

ここで簡単な数式でこの3つの指標の関係を説明します。 

 

株価:P

配当金:D

1株利益:E

とすると、

配当性向(D/E)は分母と分子に株価(P)を入れることで、

 

D/E = D/P × P/E

 

と表すことができます。

 ここで、D/Pは配当利回り、P/EはPERなので、

 

配当性向 = 配当利回り × PER

 

となります。

 

配当性向が30%の銘柄で配当利回り4%以上のものを探そうとすると、必然的にPERは7.5倍以下のものになってしまいます。

 

30% = 4% × PER

PER = 7.5倍

 

また、配当性向を30%以下、配当利回りを4%以上と設定してスクリーニングをしようとすると、PERは例えば6倍以下のように、7.5倍以下の条件を設定しない限り意味がないことになります。

これが、配当性向が100%の銘柄だと、配当利回りを4%以上とするためには、PERは25倍以下で良いことになりますので選択肢は広がります。それでも高PER銘柄が対象に入ってこないことはここから明かですね。

一般的に、高成長企業は成長のために継続的に投資をする必要があり、配当については無配か配当しても極めて少額である傾向にあります。当然と言えば当然なのですが、そのために、高配当株投資=成熟産業への投資というイメージが強くなっています。

 

 

 

 

 

むすび

この記事では簡単な算数を使って配当利回り、配当性向、PERの関係について整理してみました。

配当利回り、配当性向、PERは、高配当株投資で銘柄選択をする際に、スクリーニングでよく使われる指標ですが、それぞれ独立したものではなく、相互に関連したものなので、条件設定をする際には、それらの関係を意識しないと無意味な条件設定になる可能性もあります。

それによる実害はほとんどないとは思いますが、この3つの指標の関係を意識しておくと、数字の意味がより深くわかるのではないかと思います。

 

なお、この記事はあくまで僕の個人的な見解を示したものなので、投資判断はくれぐれも自己責任でお願いします。