たむたむの配当金生活への道

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三井住友FG(8316)の2020年3月期決算速報

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三井住友FG8316)の20203月期決算が515日に発表されました。

損益の概要

まず損益の概要ですが、経常収益が前期比▲7.3%、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比▲3.1%と減収減益となりました。

なお、直近の業績予想では親会社株主に帰属する当期利益を7,000億円としていましたので、これを少し超えて着地しました。

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出典:当社決算短信

 

損益の増減については、経常利益の減益額2,032億円のうち、連結業務純益の減少が1,072億円、与信関係費用の増加が604億円となっています。

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出典:当社決算短信

 

銀行の本業での収益力を見る場合は、財務会計上の経常利益ではなく、業務純益を用いますが、この連結業務純益の減少要因としては、新型コロナウイルスの影響や海外ビジネスにおける営業経費の増加、SMFL連結子会社から持分法適用の関連会社としたこと等の要因を挙げています。

業務純益の内訳については決算説明資料に掲載されています。これによると、市場取引である特定取引利益は大きく増えているのに対して、その他業務利益と資金利益が減少しています。

また与信関係費用増加の大きな要因は、前期は大口先の貸倒引当金が戻ってきたのに対して、当期は貸倒引当金を繰り入れたことによるものです。ただ規模から見て与信先の信用状態が著しく悪化したというような状況ではないように思われます。

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出典:当社決算説明資料

 

 

 

 

 

20213月期の業績予想

20213月期の業績予想については、親会社株主に帰属する当期純利益を当期比▲43.2%と大幅な減益を予想しています。

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出典:当社決算短信

 

また、連結業務純益の目標は当期比▲10.6%9,700億円としています。当期実績との差異については、新型コロナの影響で業務純益1,700億円減少し、与信関係費用が2,600億円増加すると説明しています。

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出典:当社資料「決算の概要」

 

配当の状況

配当金については、20203月期の期末配当金を従来予想の90円から100円に10円増配して、年間配当金を190円としました。また、20213月期についても当期と同額の年間配当金190円としています。

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出典:当社決算短信

 

なお、自己株取得は新型コロナの影響を見極めが必要だとして、今回は見送っています。

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出典:当社資料「決算の概要」

 

 

 

 

中期経営計画

決算発表と同時に、2020年度から2022年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画を発表しました。

その中で示された財務目標と資本政策は次のようになっています。ここでCET1比率とはバーゼルⅢで導入された自己資本比率規制の指標で、普通株式Tire1をリスクアセットで割った比率を意味しています。

資本政策では、株主還元について引き続き累進配当を掲げています。

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出典:当社資料「決算の概要」

 

 

株価の状況

コロナショック前は4,000円程度で推移していた株価は、コロナショックで一時2,508円まで下げ、本日の終値もまだ2,709.5円とかなり回復ペースは鈍くなっています。年間配当金が190円なので、本日の終値配当利回り7.01%となります。

【6か月チャート】

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むすび

20203月期はほぼ予想通りの着地となりましたが、配当金が予想から10円増配されたことはちょっとしたサプライズでした。

20213月期はコロナの影響で大幅な減益を予想していますが、配当金は190円を維持する見込みですし、本日発表された中期経営計画でも累進配当を掲げていましたので、減配リスクはかなり低いと思います。

 

なお、この記事はあくまで僕の個人的な見解を示したものなので、投資判断はくれぐれも自己責任でお願いします。