Twitterをやっていると、話のネタとしてどうしても短期的な値動きに言及することが多くなってしまいますが、一部を成長株に振り向けたとはいえ、私のPFの約7割は高配当株投資です。
私の高配当株投資のスタンスは、予定された配当が継続して支払われる限り株価がどうなるかにはあまり興味はなく、たまたま株価が上がって配当利回りが下がれば、他の銘柄との入れ替えを検討するというものです。
高配当株投資に対する批判としてよくあるのは、
①いくら配当をもらってもそれ以上に株価が下がれば意味がない
②そもそも高配当銘柄の多くは衰退産業に属していて将来性がない
③配当金は源泉税が引かれるので、投資効率が悪い
といったものでしょう。
そもそも株価の変動に対する関心は低く、最も重視することは配当が維持されるかどうかなので、含み損が云々という批判はあまり意味がありません。なぜなら、高配当株はある意味償還期限のない債券のようなものですので、一定水準以上の配当金が支払われ続ける限り、株価の変動を気にする必要ないからです。
また、確かにハイテクグロース株で配当利回りの高い銘柄はほとんどありませんが、一方で、配当利回りの高い銘柄の中には、総合商社や通信会社など、長期的な成長が期待できる銘柄もあります。では、JTやメガバンクがダメなのか、リース会社がダメなのかと言えば、少なくとも衰退産業と言い切ってしまうことはできないのではないかと思います。もちろん短期的に資産を増やしたければ、高配当株投資では難しいことは間違いありませんが。
配当金にかかる税金の問題は避けて通れませんが、これは短期トレードでも同じことです。約20%という税率を高いと思うか低いと思うかは人それぞれだとは思いますが、少なくとも無配の成長株より資金効率が悪いという点は否定できません。ただ、配当を支払わない企業がすべて成長するなら結構なことですが、一部の成長株以外は一時的には株価が上昇しても成長が止まると暴落してしまい、何も得られずに終わってしまう可能性もあります。
そうは言っても、では高配当株投資が誰にとっても良いかというと、必ずしもそうとは言えないだろうと思います。
もちろん、個人の価値観は多様ですので一概には言えませんが、一般論で考えれば、まだ投資金額が小さく、これから資産を大きく増やしたい人にとっては、高配当株投資は、税込で配当利回り5~6%は確保できたとしても、短期間で株価が数倍になるような銘柄はほとんどありませんし、配当金を再投資するにしても税金を引かれてしまうので、時間がかかる手法であることは確かです。
私はコロナ前までは高配当株投資を続けながら60歳まで働けば後は余裕かなと考えていましたが、いろいろ個人的な事情もあり、もっと資産を増やさなければ将来のリスクが高いと考え、ポートフォリオの一部を成長株投資に振り向けました。
もちろん、成長株投資だから確実に資産を増やせるわけではありませんし、そもそもポートフォリオの一部だけですから、仮に上手くいったとしても、全体に与える影響は僅かです。それでも配当再投資に成長株のキャピタルゲインを加えて、資産の成長スピードを速めたいと思っていますし、慣れてくれば成長株のウエイトをもっと高めていきたいと思います。
高配当株については配当金収入があるため、株価はあまり気にならないと書きましたが、成長株の方はキャピタルゲインしか期待できませんので、株価がかなり気になります。長期で考えれば業績が最も重要ですが、決算の内容がいいと思っても暴落することはよくありますので、結局は株価を見るしかないのかなと感じています。このあたりが成長株投資を始めてみて精神的に疲れる点だと感じます。
今回のコロナで顕在化しましたが、高配当株には減配リスクがあります。減配すれば配当金収入が減るだけでなく株価も暴落するため、他の銘柄に乗り換えようとしても、暴落した分、別の銘柄から得られる配当収入も減ってしまいます。
この点については、過去の配当実績や会社の掲げる配当方針、業績や財務状況からある程度は減配リスクの高そうな銘柄を排除することができますし、最後は分散して個別のリスクを低減させるしかありません。
逆に言えば、そのように銘柄選択を注意して行い、さらに広く分散させることで、減配リスクをかなり小さく抑えることができます。
私は将来ストレスのないリタイア生活を送るために、とりあえず目標を大きく、住宅ローン完済後に2億円の金融資産を残すことを目標に、頑張りたいと思います。
私にとって一番楽なのが高配当株投資なので、この目標を達成することができれば、後は100銘柄くらいの高配当株に分散投資をして、のんびり配当金生活をしたいと思います。