武田薬品工業(4502)の2020年3月期第3四半期決算が2月4日に発表されました。結果は、売上収益が前期比+82.6%、親会社の所有者に帰属する四半期利益が前期比▲74.1%と大幅な増収減益となりました。
とは言っても、Shire社買収による売上収益の増加や企業結合会計による費用の計上等による影響が大きく、単純に前期の数字と比較しても意味はありません。
出典:当社決算短信
そこで、当社は補足資料を開示しています。
売上収益については、旧Shire社の前期の売上収益を2018年度実績に加算し、特殊要因を除外して比較すると、実質的な売上収益の成長は前期比▲1.2%と若干のマイナスになっています。
出典:当社決算短信補足資料
また、実質的なCore営業利益率は30.9%(前期は25.0%)、同EPSは359円(前期は336円)となりました。
出典:当社決算短信補足資料
さらに業績予想を上方修正しています。修正の理由として、Shire社買収に係る取得対価の配分が完了したことに伴う、企業結合における遡及修正、タケダの14のグローバル製品の力強いモメンタム、営業費用効率の改善、Shire社との統合のコストシナジーの良好な進捗状況を挙げています。
出典:当社決算短信
当期はテクニカルな要因で大幅な赤字を計上しますが、本業の方は順調のようです。Shire社の買収についてはネガティブな意見も見られましたが、数字を見る限りでは、とりあえずはうまくいっているようです。