住友商事(8053)の2020年3月期第2四半期決算が11月1日に発表されました。結果は、収益が前期比+6.3%、四半期純利益が前期比▲15.0%と、増収減益となりました。
出典:当社決算短信
セグメント別の当期利益は、インフラ事業は増益、生活・不動産は横這い、その他の事業は減益となりました。しかも、インフラ事業、生活・不動産事業、資源・化学品事業には一過性の利益が含まれていますので、実態はもっと悪かったと言えます。
出典:当社プレゼンテーション資料
この結果を受けて、当期利益の通期見通しを下方修正しました。
出典:当社決算短信
さらに、予想配当金も年間90円から80円に下方修正しました。
当社決算短信
当社は配当方針を、「連結配当性向30%程度を目安に、基礎収益やキャッシュ・フローの状況等を勘案の上、配当額を決定する」としています。
当期の配当金には記念配当が10円含まれていますので、これを除くと、予想EPSが240.22円なので、配当性向は29.1%となります。従来の予想EPSが272.30円(配当性向29.4%)でしたので、利益予想の下方修正分を忠実に配当金に反映したかたちになります。
出典:当社プレゼンテーション資料
高配当株投資をしていると、業績予想の下方修正以上に配当金予想の下方修正は痛いです。当社の決算は場中の14時に発表されましたので、株価はきれいに反応しました。
総合商社株は、一般的に低PER、高配当利回りですが、業績変動リスクが大きく、配当金に利益の変動を反映させる傾向が強いため、割安に見えても主力銘柄にはできないと思っています。