出光興産(5019)の2020年3月期第3四半期決算が2月14日に発表されました。結果は、売上高が前期比+36.5%、親会社の株主に帰属する四半期純利益が前期比▲36.2%と増収減益となりました。
出典:当社決算短信
ただし、昨年4月に昭和シェルと経営統合しているため、前期との単純な比較はあまり意味がありません。昨年実績に昭和シェル分を加算して比較すると、売上高が前期比▲12.2%、親会社の株主に帰属する四半期純利益が前期比▲44.6%と、大幅な減収減益となります。
出典:当社決算説明資料
セグメント別損益は、燃料油セグメントにおける投資先減益や基礎科学品セグメントの製品マージンの縮小、資源セグメントの減益等から、それぞれ大幅な減益となっています。
出典:当社決算説明資料
当社は、2019年から2021年度の株主還元方針として、総還元性向50%以上で配当金160円を下限とし、株主還元額の10%以上を自己株式取得に充てると発表しています。そのため、しばらくは減配のリスクは低いと言えます。
業績見通しについても、今回は据え置いていますが、足元では新型肺炎の影響で原油価格も下落していますので、業績については楽観できないように思えます。
もともと市況の影響を強く受け浮き沈みの激しい業界ですので、安定的に配当してくれれば、短期的な業績の変動に動じる必要はないと思っています。