当法人は2015年6月30日に上場した、比較的歴史の浅いREITです。名前の通り、住居への投資に特化したREITで、スポンサーは最近柴犬まるのCMをよく目にするサムティです。サムティはマンションデベロッパーだと思っていたのですが、このCMを見てホテルや商業施設もやっている総合不動産会社なんだということを知りました。
当法人のポートフォリオは、用途は住居を80%以上と住居に集中していますが、エリアは広く日本全国の主要地方都市に分散しています。東京都心に比べて利回りが高く、地域を分散することで、人口減などのリスクを低減しているのでしょう。また、住居の種類もシングルやコンパクトに比重を置いていて、晩婚化や女性就業者数の増加、高齢人口の増加などによる単身世帯の増加に対応しています。ポートフォリオは49物件から構成されていますが、取得価格の合計は51,551百万円ですので、かなり小粒な物件ばかりですね。
分配金は、2017年1月期は2,645円(うち利益超過分配金507円)で、2017年7月期の予想は2,625円(うち利益超過分配金520円)となっています。当社が利益を超えて分配金を払っているのは、ペイアウトレシオ70%を目処に分配額を決定しているためです。ペイアウトレシオとは当期純利益と減価償却費の合計額に占める分配金の割合のことで、減価償却費の占める割合が多いと、分配金総額が当期純利益を超過することになります。本日(6/14)の終値は84,200円ですので、分配金利回りは年間ベースで6.24%になります。
日本の人口が減少していく中で住居系のREITの将来性はあるのかと疑問に思っていましたが、シングルやコンパクトにウエイトを置くという当法人の投資方針にはそれなりに説得力があると感じました。