投資法人みらい(3476)の2020年10月期決算が本日(12/14)発表されました。
損益及び分配金の概要
営業収益は前期比▲1.5%、当期純利益は前期比▲8.4%と減収減益となりました。その結果、1口当たり当期純利益は1,429円で前期比▲9.7%でした。
出典:当法人決算短信
この結果、1口当たり分配金は1,429円で前期比▲8.5%でした。
出典:当法人決算短信
前期の決算で発表された運用状況の予想では、営業収益が5,364百万円、当期純利益が2,294百万円、1口当たり分配金が1,380円でしたので、いずれも予想を上回って着地しています。
【2020年10月期及び2021年4月期の運用状況の予想(前期決算短信より)】
出典:当法人2020年4月期決算短信
運用状況の予想
2021年4月期の運用状況の予想は、営業収益が当期比▲10.2%、当期純利益が当期比▲18.9%と当期と比べてさらに厳しい数字となっています。これを踏まえて1口当たり分配金は1,160円で当期比▲18.8%となっています。
2021年10月についても2021年4月期からある程度回復はするものの、当期の水準までは戻らない見込みです。
2021年4月期が厳しい数字となることは前期に開示された運用状況の予想で明らかになっていたことですので驚きはありませんが、コロナ禍の影響が遅れて数字に反映されているので、しばらくは当法人に対する評価も変わりそうもありません。
出典:当法人決算短信
株価の状況
コロナ前は6万円あたりで推移していた株価はコロナショックで3月19日に28,000円の最安値を付けた後、4万円弱の水準で推移しています。当法人は総合型REITですが、保有資産の中にはホテルも含まれているため株価は低迷しています。
本日の終値が37,500円、今後1年間の予想分配金は2,420円(1,160円+1,260円)なので、予想分配金利回りは6.45%です。
むすび
コロナショック後、株価は低迷を続け、分配金利回りはJ-REITの中でも最も高いグループに入っていますが、当法人は「みらいリバイバルプラン」と称して、ディフェンシブ性と収益性の向上を目指してポストコロナに対応したポートフォリオ再構築を進めています。
その一環として、11月にはコンフォートホテル新山口を売却して、小田原機材管理センター(底地)を取得しています。コロナ禍にあってホテルを、簿価を上回る価格で売却できたことはよかったと思いますし、インダストリアル物件の底地を取得したことは、収益の安定化に繋がると評価できます。
数字はしばらく厳しいことが予想されますが、当法人のやっていることの方向性は間違っていないと思いますので、保有を継続したいと思います。
なお、この記事はあくまで私の個人的な見解を示したものなので、投資判断はくれぐれも自己責任でお願いします。