たむたむの配当金生活への道

草食系投資家のたむたむが、高配当株への投資で夢の配当金生活を目指します。

2020年の反省と2021年の投資方針

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2020年を振り返って

2020年は投資スタイルによってパフォーマンスに大きな差がついた年だったと思います。グロース株中心の投資スタイルの方は大きな利益を得たと思われますし、実際にTwitterでは年初来リターンが大幅なプラスだったという話が数多く聞こえてきました。また、コロナで世界的に株価が暴落した3月以降に新たに投資を始めた人にとっても、右肩上がりの優しい相場だったと言えます。その一方で、高配当株を含むバリュー株主体の投資スタイルの投資家にとっては非常に苦しい年でした。主要指数の上昇は一部のグロース銘柄が牽引しただけで、指数が最高値を更新したとしても、多くの銘柄は年初来マイナスだったからです。オールドエコノミー銘柄とハイテクグロース銘柄といった対比で語られるように、新型コロナの感染拡大によって多くのオールドエコノミー銘柄の株価は低迷した一方で、多くのハイテクグロース銘柄の株価は大きく上昇しました。コロナ以前から5Gや人工知能、ゲノム、DX、ECなどのテーマは注目されていましたが、これらの企業の業績がコロナによる影響をほとんど受けず、あるいはさらに成長を加速させたことで、こうしたハイテクグロース銘柄に金融緩和で溢れた資金が集中したようです。

私は数年前からJ-REITを含む高配当株投資に特化していたため、3月のコロナショックではポートフォリオは大きなダメージを受け、さらにその後の株価の回復でも主要指数に対して大きく遅れをとりました。高配当株投資は長期的には有効は投資法のひとつだと今でも思っていますが、さすがにこの時期のパフォーマンスの格差は無視できなかったことや、コロナの影響で本業からの給与収入が減少して追加資金を投入できなくなったことで、6月頃からまずは米国株のQQQとVUGを少しずつ買い始め、7月からは日本の個別グロース株にチャンレンジしました。QQQやVUGは少しくらい下がっても安心して放置、あるいは買い増すことができましたが、日本の個別グロース株はこれまでの私の感覚ではいずれも割高だと思いながらも株価が上昇しているため買ってみたこともあり、株価の動きにかなり神経をとがらせることになりました。そのため、地合いが良かったお陰でそれなりのリターンは得られたものの、疲れるというのが正直な感想でした。良さそうな銘柄に広く分散させて個別の動きを無視した方が良いと考えてみたり、本当に良いと思える銘柄に絞り込んだ方が良いと考えてみたりと試行錯誤の連続でしたが、遅ればせながらエムスリー(2413)やレーザーテック(6920)に投資できたのは成功だったと思います。さらに、SBG(9984)との出会いは、その後のパフォーマンスの改善に大きく貢献してくれました。このように投資方針を少しずつ変えていき、今では高配当株にもグロース株にも投資をする「雑食系投資家」となって2020年を終えました。

 

 

 

 

2020年のパフォーマンス

2019年末のPF評価額      99,219,357円

2020年末のPF評価額    103,155,348円

2020年の入出金額            +2,000,000円

PFの実質増減                   +1,935,991円

 

2020年は年明け早々に1億円を超えたもののその後失速し、3月のコロナショックでは一時7,000万円を割るところまでPF評価額は減少しました。6月に入ってコロナの第1波が落ち着きを見せたところでPF評価額も一時回復の兆しを見せましたが、その後失速したため、グロース株投資を取り入れるなど、本格的に投資方針を変えることになりました。その結果、地合いの追い風を受けて何とか年初来プラスで今年を終えることができました。

 

【PF評価額の推移】

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2021年の投資方針

2021年がどのような年になるのかと考えてみたところで、不確実なことがあまりにも多いので正直わかりませんが、投資方針を考える上でのいくつかの前提条件を整理したいと思います。

  • 金利は十分低く、上昇リスクはあってもこれ以上の下落の可能性は限定的なので、インカム目的、あるいはヘッジ目的としての債券投資は考えにくい。
  • コロナが収束するかどうかにかかわらず、DX化、AI、ゲノム、クリーンエネルギーといったテーマが終わることはない。
  • コロナが収束し、あるいはコロナとの適度な共存関係ができた場合には、再びオールドエコノミー銘柄に資金が流れる可能性がある。
  • グロース株のうち業績の成長スピード以上に株価が上昇した銘柄は大きく調整するリスクがあり、そろそろ株価のトレンドだけでなく、業績との整合性に留意すべきである。
  • 成長し続けている銘柄を一時的に高値掴みしてしまったとしても、いずれ業績が追い付き、割高感はなくなる可能性が高い。

 

上記の前提条件に加えて、私の能力や投資に割ける時間と労力を踏まえて、2021年の投資方針は、現在の延長線ではありますが、次のように考えます。

  • 投資カテゴリ及び投資比率は、日本高配当株20%、J-REIT15%、日本グロース株25%、米国グロース株20%、米国連続増配株10%、中国株10%として、幅広く分散させる。
  • 米国株、中国株は米国ETF(及び代替する日本のETF)を投資対象として、個別銘柄は対象としない。
  • 日本株は個別株のみを投資対象とする。日本高配当株、J-REITは大きな減配や株価高騰による利回り低下がない限り銘柄を固定する一方、日本グロース株はSBGをメインとしつつ、機動的に銘柄を入れ替える。
  • メインポートフォリオの他、積立NISAを開始する。対象はeMAXIS Slim全世界株式のみとする。

こうした方針でいけば、大きな経済変動が起こって投資方針を見直す必要が出る場合を除き、株式投資に対する時間と労力のほとんどはポートフォリオのごく一部にすぎない日本グロース株に集中させることができるため、心理的な負担も軽くなります。

 

 

 

 

高配当株投資について

私は昨年、それまでの高配当株投資一辺倒からポートフォリオの一部をグロース株に振り向け、その割合は徐々に高くなっていきました。だからといって高配当株投資を否定するつもりはなく、今でも一定の条件の下では、長期的な視点に立てば有効な投資法の一つであると思っています。私が考える高配当株投資が有効は条件というのは、入金力があること、もしくは十分な運用資産があることのいずれかです。

高配当株について、銘柄選択をしっかり行い、十分分散させれば減配リスクをある程度まで避けることは可能です。もちろん、年間5%や6%の配当利回りを得るために、昨年のように短期的には株価が20%、30%下がることもあり、それでは何ための高配当株投資かわからないという批判があることは承知していますが、配当原資を得るだけの十分なキャッシュフローのある企業であれば、株価が永久に下がり続けることはないと考えられます。株価が下がれば配当利回りは上がり、むしろ追加購入するチャンスであると言えます。

だからこそ、もし十分な入金力があれば、株価が下げ止まるまでナンピン買いを続けることができますし、十分な運用資産があれば、配当収入が安定していれば株価の上下を気にする必要もありませんので、こういう人であれば長期的な視点に立って高配当株投資を続けることができると思います。

私が高配当株投資から一部をグロース株投資に振り向けた理由のひとつは高配当株の株価の回復があまりにも遅い反面、グロース株の値上がりスピードがかなり速かったということではありますが、より大きな理由は、コロナの影響で本業からの給与収入が年間数百万円規模で減少することがはっきりしたため、入金力を失ってしまったことです。資金を追加投入することなく配当再投資だけで資産を増やしていくのはなかなか苦しいと感じたのが正直なところです。

グロース株が1週間ほどで数十%も株価が上昇するのを見ると、高配当株でゆっくり資産を増やしていこうというのはとてもまどろっこしいと感じることもありますが、私にとっては、キャピタルゲインしか期待できないグロース株は、株価の変動がものすごく気になりますし、四半期決算の度にドキドキするので、心理的負荷が大きいと感じます。リターンのチャンスと心理的負荷がトレードオフになっていますので、全面的に個別のグロース株に振り切ることができず、ポートフォリオの一部に高配当株を入れたり、ETFを入れたりしています。

 

 

 

 

むすび

投資方法に絶対的な正解があるわけではなく、その人の年齢や収入や資産規模、心理的許容度、価値観などによって千差万別であると言えます。一般的にはやってはいけないと言われる例えば、信用二階建てでの集中投資などでも、うまくやって資産を爆発的に増やした方も少なくありません。また、世の中には個人投資家でもしっかりとした投資哲学を持ち、投資方針を確立して、実績を積み重ねてこられた方がたくさんいらっしゃいます。それにひきかえ私は、市場の動きに動揺し、悩んだり迷ったりしながら、時には感情的なトレードをして失敗することもあり、未だに試行錯誤が続いています。

株式投資は、企業分析をしてお宝を発見する知的な宝探しゲームであったり、チャートや板を読む心理ゲームであったりと、投資手法によって様々な顔がありますし、それ自体がとても楽しいものだと思います。しかも、それによって資産が増えれば、人生の選択肢は確実に増えます。その反面、命の次に大切なお金を賭けての勝負なので、心理的にきついばかりか、負ければ人生そのものに大きなダメージを受けるリスクもあります。

この記事では個人的な昨年の反省と今年の投資方針を長々と書いてきましたが、皆さんそれぞれの株式投資との付き合い方があると思いますので、反面教師も含めて何かの参考になれば幸いです。

 

なお、この記事はあくまで私の個人的な見解を示したものなので、投資判断はくれぐれも自己責任でお願いします。